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晴れた日は布団に入って

漫画を読むか寝るかしています。睡眠の感想は書けないので漫画の感想とかを書きます。

僕達はどうしてゲームセンターに通うのだろうか。『FLIP-FLAP』

3月17日に、2008年に発売されたとよ田みのる先生の名作『FLIP-FLAP』が自費出版という形でKindleからリリースされた。

主人公が高校の卒業式の日に片思いをしていた女の子に告白すると、「あるピンボール台のハイスコアを塗り替えることができたら付き合うことを認める」という返事が返ってくる。そうして主人公は本来の目的とは別にピンボールの魅力に引きずり込まれ、そしてゲームセンターという場所が持つ磁力に吸い寄せられていく……というあらすじは、改めて説明することでもないだろう(読んだことない音ゲーマーは読みましょう)。

確か高2の頃だったかな、初めてこの漫画を読んだ時の衝撃は当時ほとんど毎日ゲーセンに通ってIIDXをプレーしていた自分にとってはあまりにも大きすぎて、文字通り「魂が震えた」と表現して良いものだった。ゲームは違えどスコアを伸ばすため、上達するために毎日繰り返しゲーセンに足を運んで(それこそ雨の日も風の日も)筐体と格闘し続けていた日々は本当に楽しくて、それはゲーセンに通い始めて10年ほど経った今でも変わっていない。

いや、正確には変わってしまった。不況やコンシューマーゲームの台頭によって、この『FLIP-FLAP』に登場するような良く言えばアットホームな、悪く言えば常連ばっかりのゲームセンターはひとつ、またひとつと確実に減り続けている。自分が中学・高校時代のほぼ全てを費やしてきたゲーセンも、ちょうど3年前に急に潰れてしまった。告知もなく、あまりにも急な閉店だったために涙も出なければ寂しさを感じる隙すら与えられなかったように思う。

小さなゲームセンターは確かに減っているけれど、それでもアーケードゲーマーはみんな新しい住処を求めるように別々のゲーセンに散っていく。彼ら(自分も含め)にとってゲームセンターは戦いの場であるとともに、憩いの場でもあるのだ。この場所の居心地の良さを知った僕達はきっと知らず知らずに帰巣本能を身に付けてしまっているのかもしれない。

 

自分は今までゲーセンでは音ゲーばっかりやってたけれど、最近はcojやらwlwに手を出している。カードゲームがやりたければカードショップに行けばいい、 MOBA系ゲームがやりたければPCを起動すればいいはずなのに、どうして僕達はゲームセンターに居場所を求めるのだろう。

たぶんその答えはきっと「ゲーセンが好きだから」の一言に尽きると思う。『FLIP-FLAP』は、いつ読んでもそのことを思い出させてくれるアルバムのような漫画だろう。

そんなことを考えた。

 

 

FLIP-FLAP (アフタヌーンKC)

FLIP-FLAP (アフタヌーンKC)

 
FLIP-FLAP
 

 

ついでに最近出たので。

ピコピコ少年SUPER

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